TwitterやInstagramといったSNSは、うまく利用すれば優れたマーケティングツールとして機能するというのは多くの人が認識しているかと思います。
しかし、企業やインフルエンサーの方々含め、SNS運用には多くの労力をかけているのが現状で、何とかSNS運用を自動化したいという需要は多く存在します。
その需要に応えるため、SNSの自動化や運用サービスを提供している企業は多く存在します。
本記事では無料のRPAツール(SikuliX)がSNS運用の自動化ツールになり得るのかを検証するために、SikuliXで一部運用を自動化した結果をご紹介します。
それでは以下内容にて解説いたします。
デスクトップPC環境
mac OS Mojave ver10.14
SikuliX IDE2.0.1
Java SE Development Kit 13.0.2
本記事で取り上げるTwitter自動化の対象
ツイッターの運用項目は大きく分けると以下となります。
・ツイート
・メッセージ(リプ、@ツイート、DM)
・アカウントに対するアクション(いいね、フォロー、フォロー解除、リツイート、リスト・コレクションへの追加)
そのうち本記事では、「アカウント作成」を対象とします。
なお、「Twitter自動化のルール」はしっかり読んでおいた方がいいです。
ルールに抵触する行為をした場合、アカウントロックや凍結をされる可能性がありますし、実際に多くのアカウントがロック、凍結をされてます。
Twitterアカウント量産の意義
まず断っておきますと本記事では量産方法について記載しますが、量産自体に意味はないです。
マーケターの人ならご存知の通り、どんだけマス(量)をゲットしたかではなく、どれだけコンバージョン(最終的な成果)をゲットしたかがマーケティングです。
自社サービスのターゲットとする属性のフォロワーをいかに集めるかが重要となりますので、数ではなくフォロワーの質が重要となります。
そのため、一つ一つのアカウントの属性を確率してその属性にあうファンを多く集めるということに意味があります。
複数アカウントを作って複数の属性を使い分けるといった場合に量産が役に立つかと思われます。
Twitter公式ページでは同じ目的に利用するための複数アカウント作成は禁止しており、異なる目的であれば複数アカウント作成は許可してます。
重複アカウント: まったく同じ目的またはほぼ同じ目的に利用するために複数のアカウントを作成したり、自動化したりすることは禁じられています。
twitter.com – 自動化ルール
ちなみに、次章で解説する既存のTwitter自動化のツール・サービスは、APIキーの登録、もしくはアカウントの登録が前提となります。
当然アカウントがない状態では、どのようなサービスも利用出来ません。
既存のサービスではアカウントの量産は決して出来ないため、アカウントの量産を自動化したいという方は本記事が参考になるかと思われます。
既存のTwitter自動化ツールやサービスの存在
Twitter自動化のツール・サービスは調べればたくさんあります。しかし同時に多くのサービスが撤退してます。
撤退理由は、自動化に関するTwitterルールが厳しいためです。自動化ロボットっぽい挙動をさせた場合は、ロック、もしくは凍結されます。
なお、フォロワーを増やせると謳うサービスはTwitter社は明確に禁止しています。が、フォロワーを増やせると謳う有料のサービスは存在してますし、API以外の方法での自動化は禁止していますが、API以外の方法で自動化している有料サービスもありますので、ロック・凍結はいつ起こるとも限りません。
また、無料のサービスもあるにはありますが、ロック・凍結に責任を持っているわけではないので利用しない方がよいでしょう。
一部ツイッター社が公表している禁止事項について引用します。以下がAPI以外の方法での自動化を禁止する文言。
Twitterのウェブサイトを操作するスクリプトを作成するなど、API以外の方法で自動化する。このような方法で自動化した場合、アカウントが一時的にロックされるか、永久凍結されることがあります。
twitter.com ‐ 自動化ルール
以下が大量、無差別フォロー、フォロワー増やせると謳うアプリケーション禁止の文言。
フォローとフォロー解除の自動化: Twitterアカウントを大量または無差別にフォローしたり、フォロー解除したりしないでください。過剰なフォローはTwitterルールで禁止されています。詳しいルールについては、「フォローのルールと成功事例」をご覧ください。また、利用者がフォロワーを増やせると謳うアプリケーションも、Twitterルールで禁止されています。
twitter.com ‐ 自動化ルール
Twitterアカウントを自動で量産する方法
アカウント作成の事前準備編
メールアドレスの準備
アカウント作成のためにはメールアドレス認証 or 電話番号認証をする必要があります。
電話番号認証を費用をかけずに100個分行う方法はわかりませんが、恐らく無理でしょう。
無料の電話番号代理認証サービスも多数存在しますが、「既にその番号は使用されており使えない」と認証を拒否される可能性が高いです。
そのためメールアドレス認証を採用しました。
もちろんメールアドレスも複数取得する必要がありますが、メールアドレスを無料で量産する方法について需要があるのか不明なので本記事の対象外とします。(もし知りたい方は個別にお問い合わせください)
アカウント情報テーブルの作成
登録するためのアカウントテーブルをエクセルにて作成します。
エクセルをお持ちでない方でも、エクセルオンラインを使えば無料なのでそちらをご利用ください。
無料のエクセルオンラインは使える機能が限定されてますが、複雑なことはしないので無料版で十分です。
エクセルの列には「No」、「名前」、「パスワード」、「プロフィール画像番号」、「プロフィール」を用意します。
エクセルの行は1アカウント1行とします。
プロフィール画像の用意
プロフィール画像は予め大量に用意しておきます。(プログラミングでさくっと大量に画像を用意する方法はありますが、ググればいくらでも出てきますので本記事の対象外とします。)
エクセルの「プロフィール画像番号」と合うように連番のファイル名で作成しておけば管理しやすいです。
なお、メールアドレス認証の場合だけかわかりませんが、プロフィール画像を登録しないと、電話番号認証求められてしまいますので画像は必須です。
プロバイダの契約とルーターの準備
これはただインターネット回線を用意するというのではなく、ルーターを再起動するとグローバルIPアドレスが変わるプロバイダと契約してください。
ソフトバンクの場合は変わりました。
ルーターの再起動も自動化する必要があるので、ブラウザでログインして再起動できるタイプがよいです。TP-LINKさんの3000円くらいのルーターで可能です
準備編は以上です。
Twitterアカウントの作成編
Twitter自動化プログラムの作成
準備が出来たところでいよいよ作成していきますが、流れは以下の通りです。
2.メールアドレス認証
3.プロフィール画像入力
4.ルーター再起動
これらをSikuliXを使って作成していきます。SikuliXについての基本コマンドはこちらに記載してます。記載のコマンド操作だけで作成可能です。
プログラムを書く際のコツとしては、ページ毎のセッション時間も見られているので、wait関数を使って人間と同じスピードで操作することです。
作成したプログラムのバッチ化
本記事では「寝てる間にアカウント作成する」ですので、昼間に人間がプログラムを動かすのではありません。
プログラムをバッチ化して、夜寝ている間に動かします。方法はこちらに記載してます。
バッチ化したプログラムをCrontabに登録
プログラムをバッチ化したら、スケジュールで起動するようにします。これは
crontabという仕組みを使えば出来ます。方法はこちらに記載してます。
作成編は以上です。
まとめ
以上が、RPAを使って寝てる間にアカウント100個作る方法となります。
もちろん100個とは言わず、1000個でも10000個でも作ることは可能です。
また、RPAはPCデスクトップ操作を自動化するツールなので、夜間寝ている時に動かせば昼間にPC作業に影響はありません。
しかもSikuliXはOSSツール(OSSの説明は以下)なので、ツール自体のライセンスコストはゼロで作れてしまいます。
自動化しているので、事前準備作業を除けば、作成コストもゼロです。
・ツイート
・メッセージ(リプ、@ツイート、DM)
・アカウントに対するアクション(いいね、フォロー、フォロー解除、リツイート、リスト・コレクションへの追加)
本記事では上記運用項目の中のアカウント作成に焦点を当てましたが、他の項目についてもお教えしますので、ご興味のある方は遠慮なくご連絡いただければ幸いです。